関わるすべての人が
自分らしく、自由に、のびのびと
そしてニコニコと過ごせる日常を作りたい

　私の姪には、発達障がいがあります。その彼女やその家族が苦戦していることを、ずっと目の当たりにしてきました。“この子は他のこどもたちと少し違う”と、みんなと違う部分だけに気を取られるのではなく、彼女の優れたものをもっと大切にして伸ばしていけないだろうか。そして、彼女の違いは素晴らしいことなんだと、本人にも家族にも実感してほしい。
　そして、この考え方は発達障がいのあるこどもに限らず、こども達みんなに言えることだと気づいたのです。どの子も同じではなく、それぞれに素晴らしいものを持っている。でも、そのこと気づけない。そうやって苦しんでいるこどもたちって、たくさんいるんじゃないか。そんなこどもたちみんなに、楽しくのびのびと生きて欲しい。そんな場所を作りたい。それが、この事業を始めた理由です。

　こどもの間に経験することは、人格形成に大きく影響します。こどもの頃の体験が、その子が大人になっていく上での考え方や判断の軸となるのです。周りから与えられ押し付けられた基準の中で苦しみ、そしていつしかそれを自分の基準として生きていくようなことはして欲しくない。自分で考え、自分の方法で挑戦することで、自分の判断に自信を持てるようになって、のびのびと生きて欲しい。
　自分の考えで動く時、もちろん失敗もします。でもその失敗からたくさんのことを学び、そして一回り成長できる。大人は、その愛情がゆえに失敗しないようにこどもを導いてしまいがちです。でもこどもに必要なのは、失敗も含めた経験なのです。私は、こどもたちが様々な事に挑戦し、実体験を繰り返して成長していくことのできる場、つまり安心して挑戦出来る場を作りたいのです。その中で、自分で考えるということを身につけて欲しいのです。
　発-hatch-は、こどもたちが学校や家族以外でのコミュニティに広く関わり、視野を広く持てるような場所となりたいと願っています。そして大人はこどもの失敗を見守り、必要な時にだけ手を差し伸べ、こどもをそっと支える。
　お互いが支え合い、まわりの人たちを笑顔にすることで自分も笑顔になれる。そんな日常を作り、地域に貢献していきたいと考えています。